“ブラジル人の悪夢” ビアンチ監督は試合内容にも判定にも満足
コリンチャンスとの対戦後、報道陣の取材に応じたカルロス・ビアンチ監督の発言
▲ 試合中ピッチに叫んで指示を出すカルロス・ビアンチ監督
15日に行われた「コリンチャンスvsボカ」の試合では、前半にも疑惑の判定があった。
前半9分、ペナルティエリアでボールを胸で前に押し出したエメルソンのマークについたレアンドロ・マリンが、右手でボールに接触。あからさまにエメルソンの胸に押し当てたボールを、エメルソンは再びドリブルしようと試みたがレアンドロ・マリンに右足でクリアされる。エメルソンはこの直後ハンドを猛烈にアピールしたが、主審はマリンの悪質なハンドに何も科さなかっただけでなく、逆にハンドを訴えたエメルソンに対してイエローカードを出したのであった。
もうひとつの疑惑は、前半24分のこと。エメルソンが相手最終ラインの裏を狙ったスルーパスを出すと、飛び出してGKオリオンと1対1になったホマリーニョがシュートを決めた。だがこの直前に副審がオフサイドフラッグを上げたため、ホマリーニョのゴールは取り消された。しかしスローVTRで確認すると、エメルソンがスルーパスを供給した瞬間のホマリーニョの位置はオフサイドではなく、副審による誤審であったことが明るみになった。
以上の事象があったから、60分に自身のゴールを無効にされたパウリーニョは主審でなくあえて副審に詰め寄ったのであった。
中立的な観点ではアンフェアなジャッジであったとする向きが大勢を占めているが、ボカをベスト8へと導いたビアンチ監督の認識は異なる。
「私は、主審は中立で正しいジャッジをしたと思う。彼は熱を帯びた試合で冷静に対応する術をわきまえているし、重要な国際試合で多くの経験を積んできたベテランのレフェリーだ。ゆえに誤審はなかったと私は確信している」
▲ ベンチで親指を立てるカルロス・ビアンチ監督
「私にはブラジルに対する憎悪の念は一切ない。私はブラジルのチームを尊敬している。ブラジルには素晴らしいクラブチームがたくさんあり、素晴らしいサッカーの土壌があるし、優れた選手が何人もいる。地球上を見回してみても、ブラジルサッカーのクオリティが世界屈指であることに疑念の余地はない。そしてそう思っているからこそ、ブラジルのクラブチームと対戦するときに私は負けず嫌いになるのだ」
そう述べた上で、ビアンチはこの日対戦したコリンチャンスに対しても敬意を表した。
「勝負は時の運。何か歯車が狂っていれば、敗退していたのは我々かもしれない。今回戦ってみて、私はコリンチャンスが強いチームであることを体感することができた。その強いコリンチャンスに勝てたことは、きっとチームに大きな自信をもたらす。優勝へ向かって突き進みたい」
同監督率いるボカは、準々決勝で同胞のニューウェルス・オールドボーイスと対戦する。
2013.05.15
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