- Campeonato Brasileiro Serie A 2017ブラジル全国選手権 1部 2017
事実上更迭されたゼ・ヒカルド氏は謝意を強調 「フラメンゴに関わるすべての人に感謝」
リオ・デ・ジャネイロの名門フラメンゴがゼ・ヒカルド監督の辞任を発表
▲ 14ヶ月間フラメンゴを指揮したゼ・ヒカルド氏は6日の試合後に解任された
1971年生まれのゼ・ヒカルド氏は、現役時代に地元リオ・デ・ジャネイロの小さなクラブチームでセンターバックとしてプレイしていたが、プロとしてのキャリアがないまま25歳で選手生活を終了。2005年からはフラメンゴでU-13やU-15などユース世代の監督を歴任し、2014年からはU-20の監督を務めていた。トップチームの監督に就任したのは2016年5月末で、前任のムリシ・ハマーリョ前監督が心臓疾患を理由に退任したことを受けての抜擢であった。
フラメンゴのトップチームにおける成績は、約14ヶ月間で47勝25分17敗と上々。2016年のブラジレイロンでは3位に躍進してリベルタドーレス出場権を獲得すると、翌2017年はカンピオナート・カリオカを優勝するなど「強いフラメンゴ」の旗振り役となった。その一方でリベルタドーレスではグループリーグの最終節で結果を出せず敗退するなど、采配を疑問視する声も出始めていた。そして8月6日、下位に沈むビットーリアをホームに迎えて敗れたのを受けて、フラメンゴのフロントは監督人事に着手した。表向きはゼ・ヒカルド氏の辞任となっているが、実際は会長らフロントが辞めるように諭した“更迭”であった。
それでも、クビになったゼ・ヒカルド氏はチームへの感謝を強調した。
「会長を初め、フラメンゴで仕事をともにした全てのスタッフに感謝しているし、選手時代にプロを経験していなかった私にトップチームの指揮をさせてもらえたことを心から感謝している。もちろん、いつも応援してくれたサポーターに対しても感謝している」
ゼ・ヒカルド氏が残した結果については、チーム内外からも称賛の声が相次いでいる。ブラジル国内では複数の評論家やジャーナリストが「名将といっていい」、「とても良い仕事をした監督」と高く評価しており、他には「首脳陣は彼が就任する以前のチームがひどかったことを忘れているのか」と同氏の更迭を批判する声まで挙がっている。そしてセンターバックとして活躍しているヘーベルは、同氏の辞任についてテレビのインタビューで「非常に残念な出来事」と述べた一方、「彼には明るい未来が待っている」とも語った。今後はどのチームを指揮しても監督として成功すると確信した、教え子からのエールだ。
かくして、今回の監督人事は吉と出るのか凶と出るのか。フラメンゴは後任探しを始めているが、近日中の試合はジャイミ・ジ・オリベイラ氏が当面の間チームの指揮を執ることになっている。
2017.08.07
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