規則違反発覚でポルトゥゲーザ降格 フルミネンセが逆転残留へ
ポルトゥゲーザとフラメンゴに出場停止中の選手を出場させた事実が発覚し勝ち点4剥奪処分の判決が下る

▲ 出場停止中の最終節に試合に出てしまったエベルトン(写真は10月10日に行われた第27節の対ゴイアス戦でゴールを決めた直後の様子)
事の発端は11月24日にサウバドールで行われた第36節「バイーア vs ポルトゥゲーザ」の一戦。ワンデルソンに代わって出場したエベルトンがレッドカードを提示されて退場処分となり、同選手には2試合の出場停止処分が科された。規則に則ればエベルトンは本来最終節(第38節)まで出場できないはずだが、12月8日に行われた最終節「ポルトゥゲーザ vs グレミオ」の試合で、エベルトンはベンチに入った上に途中から試合に出場。13分間プレイした。

▲ 勝ち点4剥奪で突然のセリエB(2部)降格という判決が下り、途方に暮れるポルトゥゲーザのサポーター
そして同様の規則違反が発覚したフラメンゴにも勝ち点4剥奪の処分が下されたが、フラメンゴの順位は16位となったためセリエB(2部)への降格は免れた。

▲ 繰り上げによるセリエA(1部)残留が決まったことを受けて喜びを爆発させるフルミネンセのサポーター
言わずもがな、フルミネンセのサポーターはこの判決を手放しで喜んだ。愛するチームのレプリカユニフォームや旗を掲げて街を練り歩き、中には「神様がくれた最高のクリスマスプレゼントだ!」と叫ぶ者まで相次いだ。
一方、突然の降格を通知されたポルトゥゲーザの会長は怒り心頭。「STJDは明らかにフルミネンセを贔屓している。3年前にフルミネンセが犯した違反に対しては勝ち点剥奪のお咎めなどなかったのに、なぜ我々には2部降格という非情な判決が下されるのか。不公平きわまりなく、到底納得できるものではない」と激怒。判決内容を不服として控訴する意向を固めている。

▲ セリエA(1部)残留を受け、応援旗を広げて笑顔を見せるフルミネンセのサポーター
一方、ポルトゥゲーザの弁護人を務めるジョアン・ザンフォルリン弁護士は報道陣の取材に対して「エベルトンの出場は過失であり、決して故意ではない。ゆえに悪意はなく、降格の決定は不当としか表現のしようがない。今回のことでポルトゥゲーザを罰する権利は誰にもない」と真っ向から反論。法廷で闘う意志を表明している。
ポルトゥゲーザ側が裁判所に控訴する見込みであることから、フラメンゴとフルミネンセもそれぞれに弁護士を立てて有事に備えているが、今回の判決内容が覆る可能性は低いとみられている。クリスマス後の12月27日頃には控訴審判決が下される予定だが、ポルトゥゲーザの降格は必至の情勢だ。
※今回の判決内容を反映した最新の順位表はこちら→「ブラジル全国選手権 2013」を見る
2013.12.19
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