- Primera División de Argentinaアルゼンチン1部リーグ
異なる場所から同時にスローイン 主審に抗議したビアンチは退席処分
1月25日にコルドバで行われたスーペルクラシコで起きた出来事と審判団の対応にボカのカルロス・ビアンチ監督が激怒
▲ カルロス・ビアンチ監督(右)は前半終了後、主審のディエゴ・アバル氏(中央)に詰め寄り抗議。納得のいかない様子のビアンチ監督は、退席処分を科された後もなお主審に噛みついた
ビアンチ監督が言及した問題のシーンとは、前半6分のこと。ボカの選手が相手陣内で触れたボールがサイドラインを越えて、リーベルのスローインとなった。このとき、ピッチの外に転がったボールをジョナタン・マイダーナが拾いに行ったのだが、別の場所ではボールボーイがサイドライン沿いにいたカルロス・カルボネーロに別途ボールを渡した。
ボールをキャッチしたカルボネーロは振り返ると、高いラインを保っていたボカの最終ラインの背後にスペースがあることを察知して、アイコンタクトを取ったテオフィロ・グティエレスの方にロングスローを仕掛けた。
ところが、カルボネーロがピッチにボールを投げ入れたことに気づかないマイダーナは、拾ったボールを自陣にいる味方に向けて投げ入れたのである。カルボネーロがスローインをしたわずか2秒後のことだった。
この瞬間ピッチにはボールが2つ混在したが、主審のディエゴ・アバルはカルボネーロが投入したボールに気を取られ、マイダーナが投げ入れたボールのほうには気づかない。前者のボールを追いかけてペナルティエリアに到達したテオフィロ・グティエレスがゴールライン際でゴール前にグラウンダーのクロスを上げて、マヌエル・ランシーニはそのボールを右足でゴールに押し込んだ。リーベルの先制点はこうして生まれた。
ちなみに、マイダーナが投げ入れたボールは前方で味方が攻め込んでいることに気づいたメルカードがボールを止めて、ピッチの外に排出させた。
▲ 前半6分に発生した問題のシーン。ボールボーイからボールを受け取ったカルボネーロが前線へロングスローをした2秒後に、ジョナタン・マイダーナが別途味方にスローインをした。この瞬間、ピッチには2つのボールが混在していたが、審判はプレイを止めずに流した
ところが、ランシーニたちがゴールを喜び合うのと時を同じくして、ボカのカルロス・ビアンチ監督は一連の出来事について激怒。近くにいた副審に口頭で抗議したが、怒りの収まらない同監督は前半終了のホイッスルが鳴った途端、主審のディエゴ・アバルに近寄って口頭で抗議した。
ほどなくしてディエゴ・アバルはビアンチ監督の退席処分を命じたが、納得のいかないビアンチ監督はロッカールームに下がる審判団に向けて異議を唱え続けた。
試合後、記者会見の席に現れたビアンチ監督は憮然とした表情で、このことについて持論を展開した。
「まずボールが2つ入った時点で主審が仕切り直しをしなかったことが理解できない。仮に主審が気づいていなかったとしても、副審は把握していたはず。だから副審が“ボールが2つピッチに入った”ことを主審に伝えなければならない」
ピッチ上ではフェルナンド・ガーゴも副審に仕切り直しを要求したが、副審はマイダーナが入れたボールについては問題視せずに流した。
ビアンチの鬱積した不満はここで終わらない。
「だいたいボールがラインを割ったのはマイダーナがボールを拾いに行った位置なのに、なぜ10m以上も離れた別の場所でスローインが行われたのかがわからない。フットボール本来のルールに則れば有効なのはマイダーナのスローインのほうであり、カルボネーロが投げ入れたボールを無効とするべきだ。よってランシーニのゴールも本来は無効でなければならない。私は審判団のジャッジが公平性に欠けると判断したから抗議をしたまでだ。退席処分にはなったが、私に落ち度はないことを強調しておく」
マル・デル・プラータで行われた先週のスーペルクラシコでは両軍ともに退場者を出し、そして今週は主審のあやふやなジャッジに抗議したビアンチ監督が退場する事態に至った。かつて「死ぬまでに観るべき50のスポーツイベント」の1位に選出されたこともあるスーペルクラシコ。たとえ親善試合であっても、この対決に限っては一筋縄ではいかないようだ。
2014.01.25
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