FIFA World Cup 2018 FIFAワールドカップ 2018 ロシア大会

熱狂と動揺のコロンビア大使館 駐日大使は落胆も両国の文化交流・友情促進では大成功

2018 FIFAワールドカップ グループステージ第1節 コロンビア 1-2 日本
▲ パブリックビューイングの前から多くの来館者で賑わっていた東京・目黒の駐日コロンビア大使館
6月19日に行われたFIFAワールドカップのグループステージ第1節。サランスクで行われた「コロンビア×日本」は、一人多い日本が強敵コロンビアを撃破。この勝利は、アジアの国が初めてワールドカップで南米の国を破った歴史的快挙になった。
(※ 当記事は通常の試合レビュー記事でなく、駐日コロンビア大使館でそのときを視聴した編集長が現場の模様をお届けするリポート記事とする)

◇ ◇  駐日コロンビア大使館でのパブリックビューイング ◇ ◇

東京の(JR、東急、メトロ、都営)目黒駅から徒歩圏内にある駐日コロンビア大使館は、19時前から多くの人で賑わっていた。日本戦は大使館の館内でパブリックビューイングが開催されることになっていたが、一般人の飛び入り参加はお断り。この日はプレス(報道)関係者の入館が原則として認められ、“中の人”は「南米サッカー情報を配信するメディア」として入場した。

▲ 日本テレビ「ZIP」の取材に応じたガブリエル・ドゥケ駐日大使(左)は、取材者と両手で握手を交わす。駐日大使は日本式のおじぎも忘れない
ドリンクを手に取り急ぎパブリックビューイングの席を確保した一行は、来場者向けに提供されていたビュッフェで舌鼓。ビュッフェを彩ったコロンビアの郷土料理は、肉、野菜、フルーツなど多岐にわたり、来場者の位を満足させるに十分なものだった。味付けが日本人向けに配慮されていたかはさておき、ビュッフェを楽しんだ来場者からは異口同音に「美味しい」、「クセがない」、「おかわりしたい」といった声が聞かれ、料理の評判は上々だった。

来館者各位がビュッフェを堪能して一段落すると、ガブリエル・ドゥケ駐日大使による挨拶が日本語の通訳付きで始まった。大使による挨拶は、以下の通り。
「皆様、本日はお忙しい中コロンビア公邸にお越しいただきまして、ありがとうございます。本日皆さんは、私の話を聞くために来たのではなく、試合の観戦をするために来られたのだと思います。本日は日本とコロンビアの両方にとって大事な初戦ではありますが、ここは両国の友情を深めるイベントなので、対戦というよりは皆さんがパブリックビューイングを楽しんでください」

「今日の試合の結果(予想)について皆さんに質問されるのですが、結果より内容が大事だと思っています。同じグループHのポーランドやセネガルに対して印象づけられるような、内容の濃い試合になればいいなと思います。今晩は皆さんに満足していただけるイベントになると確信しています。今回のワールドカップでコロンビアは『ひとつの夢、三つの色、5千万の夢、8千万のハート』というスローガンを掲げています。是非とも、試合内容がフェアプレイでお互いがベストを尽くせる試合になれば、そしてそれを皆さんで分かち合えればと思っています。本日はご静聴ありがとうございました」

▲ ガブリエル・ドゥケ駐日大使との個別インタビューを終えてコロンビア料理のビュッフェを手にカット撮影をするフジテレビの海老原優香アナウンサー(中央)
大使による挨拶が終わると、大使が去ったスペースで始まったのは、フリースタイルフットボーラー「MASATO」さんによるリフティングパフォーマンス。中米グアテマラを筆頭に、メキシコやチリなど中南米各国を渡り歩いては評価を積み重ねている“スペシャリスト”は、華麗なボールコントロールで観る者を楽しませた。

館内ではビール、ワイン、ジュースなどのほか、コロンビア産のコーヒー豆で煎れた本場のコーヒーも振る舞われた。

館内に設けられたパブリックビューイングには、事前に並べられたパイプ椅子では足りないほどの人が密集。コロンビア人、日本人が半々で、スペイン語と日本語が飛び交っていた。そしてキックオフの約5分前になって、プロジェクタースクリーンの映像がNHK-BS1から地上波デジタル放送のNHKに切り替わると、場内は歓声に包まれた。

▲ キックオフを前にして大きなコロンビア国旗の横断幕を前列から最後列まで運んでいったパブリックビューイングの観客
◇ ◇  試合開始 ◇ ◇

試合は、キックオフ直後から積極的な攻撃に出た日本代表が、3分にPKを獲得。大迫のシュートのこぼれ球に香川が左足を振り抜き、主審がPKを指示すると、館内の日本人からは歓声が沸き上がった。そしてハンドを犯したカルロス・サンチェスにレッドカードが出されると、館内のコロンビア人からは悲鳴と落胆の声が漏れた。

香川がPKを蹴る準備に入ると、館内のコロンビア人は「Ospina! Ospina!」と守護神にエールを送ったが、香川のPKが決まるとその声は止み、日本人の歓声に切り替わった。

39分にファン・フェルナンド・キンテーロが壁の下をすり抜ける直接フリーキックを決めると、一旦は意気消沈していた館内のコロンビア人のボルテージは最高潮に達し、「Colombia! Colombia!」の大合唱。コロンビア代表のレプリカユニフォームを着て観戦していた大使も、笑顔でハイタッチやハグをするなど母国代表の活躍に目を細めた。

▲ ハーフタイムの時間を利用して来館者の取材に精力的だった「情報ライブ ミヤネ屋」の間宮久美子レポーター(左)。ただ、この取材の模様はミヤネ屋の放送ではオンエアーされなかった
エンドの替わった後半、コロンビア代表が59分にハメス・ロドリゲスを投入すると、館内のコロンビア人は再びボルテージを上げて「James! James! (ハーメ! ハーメ!)」のコールを轟かせた。しかし、ハメスの投入も試合の流れを大きく変えたとはいえず、73分に日本代表が大迫のヘディングシュートで勝ち越すと、盛り上がる日本人とは対照的にコロンビア人の面々は失点を受け入れられず、落胆の色を隠せなかった。

◇ ◇  試合終了後 ◇ ◇

タイムアップの笛が鳴り、日本代表の控え選手が飛び跳ねて喜ぶシーンが映し出されると、騒ぐ館内の日本人とは対照的に、コロンビア人の面々は予期せぬ結果に茫然自失。それでも、編集長のすぐ前に座って観戦していた駐日大使は、振り返って握手を求めてきた。編集長が「Muchas Gracias」とスペイン語で伝えると、駐日大使は編集長の手を握りながら「どうもありがとう」と丁寧に日本語で返してくれた。口頭では謝意を述べた大使だったが、その表情はコロンビア代表が敗れたショックで少し曇っていた。大使はきっと「母国(コロンビア)が勝つ」と信じて疑わなかったのだろう。

▲ コロンビア名物料理のひとつである皮付きのポテトフライ「パパクリオージャ」。コロンビア原産のアンデスポテトを使用していて、甘みが強く食べやすい一品。食事としてももちろん、お酒のつまみにも最適。
駐日大使の挨拶にもあった通り、コロンビア大使館ではコロンビア代表の敗北が決まっても暴動などは起こらず、館内の全員が落ち着いて帰路についた。来館者各位がマナーを遵守した結果、コロンビア大使館でのパブリックビューイングは和やかな空気が保たれたままだった。

国籍も試合結果も問わず、来館者の表情は笑顔に満ちていた。「来て良かった」、「楽しかった」との声が多く、大使館での今回のイベントは成功を収めたといって過言ではない。

主催: 駐日コロンビア大使館

2018 FIFAワールドカップ ロシア大会 グループステージ第1節 (2018/06/19)
コロンビア 1-2 日本
ダビ・オスピーナ GK 川島 永嗣
サンティアゴ・アリアス
ダビンソン・サンチェス
オスカル・ムリージョ
ホアン・モヒーカ
DF 酒井 宏樹
吉田 麻也
昌子 源
長友 佑都
カルロス・サンチェス
ジェフェルソン・レルマ
ファン・ギジェルモ・クアドラード
(ウィルマール・バリオス)
ファン・フェルナンド・キンテーロ
(ハメス・ロドリゲス)
ホセ・イスキエルド
(カルロス・バッカ)
MF 長谷部 誠
柴崎 岳
(山口 蛍)
原口 元気
香川 真司
(本田 圭佑)
乾 貴士
ラダメル・ファルカオ・ガルシア FW 大迫 勇也
(岡崎 慎司)
ファン・フェルナンド・キンテーロ 39 ゴール 06 香川 真司 (PK)
73 大迫 勇也
ウィルマール・バリオス
ハメス・ロドリゲス
イエロー
カード
川島 永嗣
カルロス・サンチェス レッド
カード
ホセ・ペケルマン 監督 西野 朗
主審: ダミル・スコミーナ (スロベニア)
会場: モルドヴィア・アリーナ (サランスク)
2018.06.19

★ワールドカップ南米予選の試合結果、順位表、得点ランキングなどはこちら。

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