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VARで覆ったリーベルのゴール判定 「三笘の1ミリ」ならぬ「“チキート”の数ミリ」誕生の経緯
スーペルクラシコで後半に生まれたリーベルのゴール疑惑について証拠写真がSNS上で拡散される
▲ 51分に“チキート”こと元アルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメーロが右手を伸ばしてボールを掻き出す瞬間(写真提供:TyC Sports)
それは後半の開始間もない時間帯。51分にセットプレイを得たリーベルは、フリーキックをチリ代表DFパウロ・ディアスが頭で折り返すと、エンソ・ディアスがヘディングでゴール前に送ったボールがゴールエリアでギジェルモ・フェルナンデスのヘディングでのクリアミスを誘発。直後にクリスティアン・レマの体に当たって自陣ゴールへと向かうボールを、“チキート”こと元アルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメーロが右手を伸ばして掻き出した。
主審と副審はゴールとジャッジして、スタンドからはリーベルプラテンセ(リーベルのサポーター)の大歓声が轟いた。しかしVARによる入念な確認が行われた結果、ボールは完全にゴールを割っていないとの判断がなされた。無線連絡を受けた主審は「ノーゴール」と判定を覆したのであった。
この場面については試合後にSNSで議論が巻き起こり、“瞬間”を収めた複数の画像が拡散された。とりわけ注目を集めたのは、イタリアのリーグで活躍しているアルゼンチンのプロバスケットボール選手アグスティン・カッファロが投稿した以下の写真。
▲ “チキート”こと元アルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメーロが右手を伸ばして掻き出した瞬間を別の角度から(写真提供:TyC Sports 編集:Toshihiro Nishino)
VARによる検証の結果、ボールは端がライン上に数ミリ(mm:ミリメートル)残っていたとも現地で報じられた。いわば「三笘の1ミリ」ならぬ「“チキート”の数ミリ」が生まれたスーペルクラシコ。リーベルプラテンセにとっては悔しく、セネイセ(ボカのサポーター)にとっては喜ばしいジャッジになった。
試合後のインタビューに応じた“チキート”は、「ボールはラインを完全に超えていなければゴールじゃない。ボールは入らなかった。VARの技術も重要だが、それ以上に重要なのは主審がどのようなジャッジを下すかだろう。実際にボールがゴールを割っていたかどうかはチームメイトでもわからなかった。ほんのわずかな差だったのだろう」と振り返った。
◆ セルヒオ・ロメーロ
- 本名:
- セルヒオ・ヘルマン・ロメーロ
- 生年月日:
- 1987年2月22日生まれ()
- 出身:
- アルゼンチン(ミシオネス州ベルナルド・デ・イリゴジェン)
- 身長:
- 192cm
- ポジション:
- ゴールキーパー
東西をブラジルとパラグアイに挟まれたミシオネス州のベルナルド・デ・イリゴジェン出身。ラシン・クルブの下部組織から2006年にトップチームに昇格すると、2007年2月のヌエバ・チカーゴ戦でデビュー。同年6月のU-20ワールドカップで正守護神として活躍すると、ルイ・ファン・ハール監督に認められてAZ(オランダ)へと移籍した。AZでも守護神として活躍すると、2011年にはサンプドリア(イタリア)に渡ってここでも活躍。2015年にはマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)へ移籍したが、プレミアリーグではデ・ヘアの控えとしての時期が長く、2020-2021シーズンは出場がなく退団に至った。2021年10月にヴェネツィア(イタリア)に渡ったが、負傷した膝の影響もあり1年で退団。その後、ファン・ロマン・リケルメ副会長からのオファーに応じてボカへの加入を決断した。元アルゼンチン代表。愛称は「チキート」。
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2024.04.21
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